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肩甲骨の痛みは全身へと波及する!ストレッチではがし解そう

2017.10.7

『肩が痛い』『肩が重たい』『肩が上がらない』『肩甲骨が痛い』といった肩の不調を感じる方が後を絶たない現在。
肩こりの症状というのはさまざまで、原因はこれというように断定するのが難しい症状です。

肩こりのせいで頭痛になったり、吐き気がするなど、さらなる体調不良を訴える方も少なくありません。
すごくやっかいな症状です。

今回は肩こりや肩の痛いの原因が肩甲骨の可動性の欠如にあるということ。
さらにその欠如の原因が胸椎、胸郭にあるということをお話していきます。
とても簡単で効果的なストレッチも紹介しますので参考にしてください。

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肩甲骨の痛みは肩こりに直結

『肩こり』とは病名ではなくて、症状の部類に入ります。
そのため肩こりは明確な定義が決してあるわけでありません。
その人その人が独自に自分に起こっている症状を表現してます。
『こり』『重だるさ』『張り』『痛い感じ』などで肩こりと表現される事が多いです。

そんな肩こりに一番関係する筋肉は、首の後ろから肩〜背中にかけての表層に位置する大きな筋肉で『僧帽筋』と呼ばれているものです。
さらに深い位置に『肩甲挙筋』や『頭板状筋』『頚板状筋』などがあり、これらの筋肉が5〜6キロ程の重さがある頭を支えています。
それほど重たい頭を支えながら腕を動かしたりする際にも筋肉を使いますので、常に筋肉は緊張状態にあると言えます。

そうして筋肉は緊張し続けると疲れて硬くなります。
硬くなると筋肉内を通っている血管が圧迫されて血液の循環が悪くなり、筋肉疲労が溜まってきます。
さらに筋肉に十分な栄養が行き渡らず回復もままならなくなるのです。
こうして悪い方悪い方へと進み、どんどん筋肉が硬くなってしまい、肩こりの症状となって現れます。
また、血管だけでなく神経をも圧迫した場合、しびれや痛みにも繋がります。

そう考えると、筋肉を硬くしないためのストレッチが如何に大切か分かるでしょう。

ストレッチ効果を高めるために肩甲骨の構造を理解する

肩こりと肩甲骨には密接な関係があります。
そんな肩甲骨の構造、役割についてお話していきましょう。

まず肩甲骨には身体(体幹)から離れないよう腕を繋ぎ止める役割をしています。
また、腕を動かすときには必ず肩甲骨が動き、腕を動かす方向の補助をしています。
ですので、肩甲骨周辺の筋肉がこり、硬くなってしまうと腕の動きは必然的に悪くなってしまいます。

そうして肩甲骨の動きが悪くなってしまうと普段の生活で腕を動かすときに、痛みが出たり、他の部位を使ってなんとかします。
すると、さらにその動きをサポートした筋肉が凝り固まってしまうのです。

また、現代社会では机に座る仕事が多くなった為、日常的に肩甲骨を動かさない生活が習慣づいてしまっています。
そのためストレッチするなど、ご自身で意識して肩甲骨を動かさないと肩甲骨の可動域はどんどん狭くなるだけです。

肩甲骨と胸椎の動きに関連する筋肉

肩甲骨と胸椎をうまく連動させることができれば、肩こりにならない身体を手に入れる事ができます。
またスポーツの世界では肩甲骨と胸椎を連動させることで運動パフォーマンス向上にも繋がります。

そんな肩甲骨と胸椎を連動するのに関係してくるのが僧帽筋、肩甲挙筋、小菱形筋、大菱形筋、広背筋などです。

僧帽筋は肩甲骨を後退、挙上、上方回旋、下方回旋といった作用をします。
それから肩甲挙筋は肩甲骨を引き上げる動きをします。
また小菱形筋、大菱形筋は肩甲骨を後退、肩甲骨を下方回旋、肩甲骨を挙上するといった動きをします。
さらに広背筋は上腕を内側に引く、上腕を後方に引くといった動きをします。

上記の5つの部位をうまく連動させることができれば、それぞれの筋肉が縮む際にお互いがストレッチを掛け合うように働きます。
するともちろん肩こりで痛みを感じることもなくなりますし、運動をやられている方は運動パフォーマンス向上が期待できるでしょう。

肩甲骨の痛みに影響する胸椎は自律神経と関係する

胸椎は、自律神経と深い関係性があります。
自律神経が乱れると、胸椎の動きに影響が出てくるからです。

胸椎が硬くなってしまうと、上に並ぶ頚椎(首の骨)や下に並ぶ腰椎(腰の骨)に影響して、最終的には手足の関節などにも異常が発生します。

そうした胸椎の硬さは、胸椎によって構成される胸郭の柔軟性欠如から生じることがあります。

この胸郭は呼吸によって肺が膨らんだりしぼんだりすることで柔軟性が保たれますが、自律神経が乱れ呼吸が浅くなると動きが小さくなり硬くなってしまいます。
そうして胸郭の柔軟性がなくなると、その後方上に乗っかっている肩甲骨の動きも悪くなり、肩を痛める原因に繋がります。
実際に肩関節が痛いほとんどの方は、肩甲骨の可動性が制限されているのです。

さらに胸郭は骨盤とも連動していて、歩行時の横方向への動揺に対応します。
そのため胸郭の柔軟性は、歩行時のバランスの安定にも関係していると言えます。

こうして考えると肩こり解消のために肩甲骨を動かすこと。
そのためには胸椎の動きを良くすること。
さらには胸郭の柔軟性を保つために、深呼吸をして自律神経を整えることが必要だと言えます。
これらを考慮してやっていただきたいのが、次に紹介するストレッチです。

胸郭と胸椎の動きを意識したストレッチ ショルダーリリースの流れ

今回はショルダーリリースという、肩こり改善のストレッチ。
主に肩甲骨を寄せていくストレッチを行います。

両手を後ろについて両膝の曲がる角度がだいたい90度ぐらいを目安にします。

つま先が寝ないように気をつけて、しっかり上がる範囲でキープしてください。

そこから、肩甲骨を後ろに寄せて、みぞおちを上に突き出すように動きます。
顎はあまり上げすぎず、斜め前を見るぐらいの気持ちでいきましょう。

先の姿勢を10秒間キープしてしっかり肩甲骨が寄るのを確認したら、肘を曲げて少し身体を緩めてください。
そこから10回連続で肩甲骨をより寄せるような形でエクササイズをしていきます。
上げて緩めての繰り返しです。

つま先をしっかり上げることによって脛の筋肉、膝を曲げることによって裏ももの筋肉が使われます。
それから背骨周りの筋肉がしっかり働くことによって肩甲骨がより寄るような形になってきます。
ぜひご自宅で肩こり改善に役立ててみてください。

ショルダーリリースのポイント/回数・タイミング

ショルダーリリースを行う上でのポイント

胸椎の動きが滑らかになるようにイメージすることが大切です。
また胸郭の動きも良くするため、吸いながら上げて吐きながら緩めるとより効果的です。

回数・タイミング

10回1セットを基本として1日3セット行いましょう。
まとめて少しの休憩を挟みながらでもいいですが、朝起きて1セット、お昼休みに1セット、お風呂上がりに1セットといったように分けて行うとより効果的です。

ストレッチ目的/強度/ターゲット

目的

肩こり改善・解消。
胸椎を積極的に動かすことで、背中周りに刺激が入り肩甲骨のポジションを正します。

運動強度☆

ストレッチがあまり得意ではない、運動を定期的に行っていない方向け。

このようなお悩みがある方

  • 肩こり改善、予防をされたい方
  • 猫背を改善されたい方
  • 呼吸が浅く疲れやすい方
  • 酷い肩こりをお持ちの方
  • 肩周りのだるさをとりたい方

ストレッチは以下のことを守って進めてください。

ストレッチを行う上での注意点

【ストレッチ動画No.74】肩甲骨の痛み解消の胸椎ストレッチ ショルダーリリース

肩甲骨に痛みがあるときのストレッチとは?

肩甲骨の動きに制限がかかることで肩だけでなくその他身体全体の不調が起きやすくなります。
肩こりにならない為にも肩甲骨の柔軟性は必須です。
肩甲骨が固まらない為にも、深呼吸で胸郭を動かし、常日頃から肩甲骨を動きやすくしておきましょう。

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